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アニメ版『英国戀物語エマ・第2幕』終章。うん、終わった! [その他の好きなアニメについて!]
いい絵です。
ですから、アニメ版第2幕の最終回には、これをもって来ようと決めていました!
で、終わりました。
アニメ版のエマは、大方の予想を裏切って(?)第2幕で終了です。
この辺は既に原作が終わっているので、悩む余地が無いのがいいところです。もちろん番外編はまだ続いていますが、これがアニメになるとしたら、TVシリーズではなくDVD単独でしょう。
その時は、うーんやっぱり見るんだろうなァ~。
という訳で、アニメ版『英国戀物語エマ・第2幕』の最終回についてと、全体の総括?と、言うことになるのでしょうか!?
★とにかくネタはバレバレですし、批判的な内容も含みますから、先を読まれる方は御注意を!★
それにしても、《たった一言で崩壊する物語》というもの、久しぶりに見た気がします。
他のこと全てを無かったことにしても、その一言がある限り、個人的には今回のアニメ版『英国戀物語エマ・第2幕』の評価は一気に落ち込みました。その一言とは、最終回のラスト近く、今は亡きケリー夫人にいつものように、日記代わりのような手紙を、エマが書いている時のシーンです。
この時、エマは既にウィリアムの屋敷入り、ジョーンズ家にきちんと嫁入りをしたようです。ケリー夫人への手紙に、「子供4人に囲まれ~」と書いていましたから……。
そこへ、ウィリアムを子供の頃から面倒見ている乳母(乳母という表現は、一切無かったと思いますが、アニメ版のオリジナル・キャラとして、最初から登場はしています)のような老メイドが、赤ん坊抱いて訪れます。
そして、書き物(手紙)をしているエマに声を掛けます。
「奥様、ウィリアム様が庭でお待ちです」
それに対する、エマの答え。
「ありがとう、すぐ行くわ」
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
たった一言です!「ありがとう、すぐ行くわ」!!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
このたった一言のせいで、これまで築き上げたこのアニメ・シリーズの、個人的に好意的だったイメージが、キレイに崩れ去りました。
たった一言で、何を大袈裟なと思われても仕方ありませんし、例え出身がどうであれ女主人になったのだから、当然の言い様だろうと思われるかも知れません。
しかし、ここまでに至る過程。そしてメイド出身者と上流階級男性の恋が、円満に成就することが、如何に困難な階級差別社会だったのか!?それを、アニメ版なりに描いておきながら……何ですか、このセリフは!?ということです。
ここは、どうあっても彼女の性格や出自を考えた上で、出て来る返事は、1つしか無いと思います。
『ありがとう、《すぐに行きます》』
要するに、例え相手が誰であり、彼女は丁寧語を使うのが当然だと、個人的には考えます。
事実、夫であるウィリアムには馬鹿みたいな丁寧語で、話をしていました。それなのに、立場が変わって、いくら目下になったとは言え、あのエマが老メイドに丁寧語を使わない!?正直、クラクラしたのを覚えています。
この第2幕は、花の〈スズラン〉に始まりその〈スズラン〉に終わるというような、それなりの配慮を見せていましたが、残念ながら全てがたった一言で崩壊しました。
そしてその結果、余り印象の良く無かったことばかり、気になるようになりました。
そもそも、この最終回で気になる点は、幾つもあるのですがその1つが、マンガ原作にもあった火事の場面です。マンガ原作では、文字通り動かない絵のマンガで、演出技術でこれでもか!と思うほど見事に緊迫した、スピード感を表現しています。
特に、エマの判断と行動の手際の良さは、後で主人から称揚されても、不思議でないほどの大活躍でした。しかし、今回は何をしに戻ったのか判らない!もちろん間違っても、火事を知って戻った訳ではありません。戻ったらたまたま火事だった、というだけで、しかも彼女が居ようと居なかろうと、関係のない事件です。
これが彼女が居たからこそ、大事に成らずに消し止められたとでも言うのなら、それなりにわかります。しかし、再びウィリアムを諦めようと戻ると、アッと驚き火事になっていた!と言うだけです。
それでも、これ以上火事の勢いを止めようがないとなると、とっさにウィリアムにもらったハンカチを、危険を省みず取りに行こうとします。それを止められたただけでは、それもほとんど危険には見えない状態では、説得力も何もありません。
ここで大いに強調したいのは、この最終回で主人公のエマが、〈ただの待つ女〉になってしまった!ということです。
マンガ原作の最終7巻で、特に強調されるのが、エマがウィリアムにつまり上流階級男性に、恥をかかせない女性・レディになるという、覚悟を見せることです。そしてそのための教示を、マンガ原作ではそれまで勤めていた、メルダース家のドロテア夫人に頼みます。
面白好きで気さくなドロテア夫人は、知らずに親友になっていたウィリアムの母親に、この話を持ちかけ、結果として母も巻き込んでの、レディ教育が始まります。これが、ある意味で、エマの「並大抵ではない(ウィリアムの母のセリフ)」努力の始まりです。
当然、エマも苦労するけれど、もちろんそのエマと正式に結婚するために、上流階級という世界から吹く風を、全て自分が防ぐという覚悟を、マンガ原作のウィリアムも見せます。
そして、マンガ原作は完結して行くのですが、アニメ版にはその部分が、スッポリ抜け落ちています。そのためエマは、ただの待っていると王子様がやって来て、求婚してくれるというシンデレラになってしまいました。いえ、そうとしか見えない表現に、なっていまっているのです。
何しろ、結婚のため?ウィリアムと一緒に、メルダース家を出る時には「たかが一介のメイドが、結婚のために退職する」というだけのはずなのに、御主人夫妻まで揃って、使用人も含め一家全員で見送ります。正直、オイオイです。仮にエマがそれだけ価値のある存在だったなら、それにふさわしい描き方を、それまでにして欲しいモノです。
ここで面白いのは、メイド長のアデーレとエマに恋をしていた、執事長に近い実力者ハンスの会話ぐらいです。
そして最後に、何としても納得が行かないのは、エマが嫁ぎ子供が出来た!それで、ウィリアムの父親と、残された子供達はどこへ消えたの!?
全く、触れられてはいません!いいんでしょうか?隠遁しているウィリアムの母親へは、家族6人(エマとウィリアムと子供4人)の写真が届いているシーンがあります。ですが、ロンドンから離れたここに子供達が来ることは、まず無いハズです。それでは父親と一緒に、別の家に移った?考えられますが、手掛かりがありません。
そしてもう1つ、個人的にとても重要だと思い、これは未だマンガ原作にも描かれていないので、是非これからのマンガの番外編に、描いて欲しいものがあります。
それは、ウィリアムと正式に結婚して、ジョーンズ家の屋敷に来たエマを、先ほどの姉弟や、何より使用人達がどう迎えるか!?です。使用人にしてみれば、昨日までは同格の者を「御主人様」と呼ぶ訳です。波乱がない訳、無いでしょう?それを、どうエマがかわすか、受けとめるのか?是非に見たいと、アニメ版の最終回に期待したのですが……。
最終回では、先ほどの乳母らしき人以外、使用人の影も形もありません!もしかして、誰もいないとか!?ということは、無いでしょうが……。
最初のシリーズで、そのジョーンズ家の使用人が、エマとウィリアムの恋の噂を聞いて「メイドだった人が、御主人様だなんて、冗談じゃない!」と、言ってのけています。そして第2幕でも、ウィリアムがエマと必ず結婚すると断言して、父と口論した時、扉の外で立ち聞きしていたメイド達が、「またまた、波乱の予感!」と言っています。
これだけ、気を持たせておいて……。
やめましょう、これ以上はいくら続けても同じです。
とにかく、せっかく行儀作法に至るまで、時代考証にも力を入れた、その時代には有り得ない社会的階級差を超えた、大人の恋を真面目に描いた、作品だったのです。絵柄や演出も丁寧で、大いに好感を持てたのですから、その功績は素直に認めたいと思います。
ただ、最後の一言さえ無ければッ!
というところで今回はと言うか、アニメ版エマについては、たぶんこれで最後です。と、いう訳で失礼致します。
凌辱行為の名の下、あらゆる性愛表現が規制出来る事は、自明の理です。汗が唾液が体液が飛び散る、ドロドロ・ベタベタした表現はダメで、爽やかに心地良く何事もなかったかのような、表現のみが許されるとしたら、それらは作り手に「嘘を作れ!嫌ならその場面は作るな!!」と命じているのと同じです。
作り手の自由を縛る……これは、日本が世界に誇る文化と、一大輸出産業を死滅させる秒読みと、なるでしょう。












私、数年前に、イギリスの番組をNHKかどこかで放送したのを見たことがあるのですが、エマの時代と同じように、現代社会に生きる人が主人とメイドをきっちり1ヶ月やりこなすという企画もので、メイドは休みを取るために仕事をすべて終わらせないと休みも取れない、しかも、休みの間不都合が起きないようにしていかないと駄目だとかそれでも頑張って仕事をこなすメイド役の人。
わずか1週間で、主人役の家族が特に旦那さんが態度が横柄になり、子供はゲームが無いからつまらないと騒ぎ出し、奥さんはメイド役の人に対して遠慮がちに何かを頼んでいて、しまいに、旦那さんと喧嘩。
その喧嘩の理由が、メイドさんに対して貴方はあまりにも態度が横柄だ!ってことで喧嘩してました。そして奥さんが命令するのに耐え切れず、結局メイドさんを解雇。
1ヶ月持たなかったというドキュメントでした。
エマを知る前にそれを見ていたので、貴族社会なんてこういうものかと思っていました。
命令して当たり前。
メイドとして給料を払ってやってるんだという感じ。
立場によって人間が変わってしまう。そういうのが良くわかるドキュメントでした。
もともとマイホームパパみたいな優しい感じのご主人だったのに、この実験で、人がかわったようになってて、私も驚きました。
by aoyamasijinn (2007-07-07 02:10)
HINAKAです。
aoyamasijinn様
うーん、つまるところ立場が変わると、態度も変わると言うことでしょうか?
ですが、これはフィクションで、もし変わるのならその過程を描いてもらわないと、ちょっと納得出来かねますよネ!だって、『エマ』ですから!
何と言っても、『エマ』ですもの!!彼女が早々変わってもらっては、本当に困ります!!
それに、ウィリアムの姉弟(少なくとも次女と三男は、残っているハズです!)は、どこに行ったのでしょう?
そしてあれだけいた、大勢の使用人達は、どうしたのでしょう?『エマ』は、彼ら彼女らとどう対応したのでしょう!?
本当に、気になりますが、アニメ版は描いてくれていません。これで、納得しろと言われても……やっぱり、ちょッと無理です。
aoyamasijinn様が御覧になった番組のような現象は、権威のペルソナ化(短時間ならコスプレが、代表かも知れません)として、知られるものだと思います。昨日まで平社員だった人が、いきなり社長と呼ばれて、1ヶ月もそういう扱いを受けると、完全にそういう態度や物言いをするようになるという話は、聞いたことがあります。
答えになっていないかも知れませんが、とりあえずそういうことで、今回は失礼させていただきます。
by HINAKA (2007-07-07 22:30)