『あんのん』のホーム・ページ(リンク済み)を
文章コンテンツのみ再建致しました!
註・So-netブログ利用者様以外の方は、コメント欄御使用時にお名前及びURL(あるいは、メール・アドレス)の御記入をお願い致します。
なお、コメントをいただいたGUEST様には、「魔法少女リリカルなのは」シリーズよりランダムでアイコンが選択され、表示されます!(管理人の趣味ですので、何卒御了承下さい)。

HINAKAは、ゲームソフトの「凌辱表現規制」が、アニメ・マンガ等の他メディアへ普及する事を激しく、危惧します!
凌辱行為の名の下、あらゆる性愛表現が規制出来る事は、自明の理です。汗が唾液が体液が飛び散る、ドロドロ・ベタベタした表現はダメで、爽やかに心地良く何事もなかったかのような、表現のみが許されるとしたら、それらは作り手に「嘘を作れ!嫌ならその場面は作るな!!」と命じているのと同じです。
作り手の自由を縛る……これは、日本が世界に誇る文化と、一大輸出産業を死滅させる秒読みと、なるでしょう。
文章コンテンツのみ再建致しました!
註・So-netブログ利用者様以外の方は、コメント欄御使用時にお名前及びURL(あるいは、メール・アドレス)の御記入をお願い致します。
なお、コメントをいただいたGUEST様には、「魔法少女リリカルなのは」シリーズよりランダムでアイコンが選択され、表示されます!(管理人の趣味ですので、何卒御了承下さい)。

〈地デジ化は御勝手に!HINAKAはTVの
アナログ停波には反対です!
…お金が無いから!!〉
アナログ停波には反対です!
…お金が無いから!!〉
TVアニメ版『君に届け』の、見せ方(演出・画面構成等)に関して! [気になるアニメについて]
既に前項で、TVアニメ版『君に届け』において、そのヒロインの声を演じている〈声優〉として、能登麻美子嬢(前項記事・リンク済み)無しでは、語れない部分がある点を、強調しました。
ですが、問題はこれが単なる偶然か?必然か!?という事です。
この問題に関する、個人的な確信は先にも御紹介した、第6話「友達」で、ようやく納得しました。
制作があの(〈あの〉と付く時点で、ある種問題なのですが……)プロダクションI.Gで、メインの脚本家があの(「タッチ」などで有名な)金春智子氏という点で、これがミス・マッチではなくベスト・マッチであるという確信は、なかなか得られませんでした。TVアニメ・シリーズ「タッチ」のような長丁場で、1話1話を丁寧に見せる事が可能な題材や環境であれば、文字通りの独壇場でしょう。特に今時有り得ないような、爽やか青春ラブ・ストーリー(別名、クサイ・ドラマ)を書かせれば、右に出る者はいないかも知れない、大物アニメ・脚本家とも言えます。
しかし、逆にテンポの良いギャグ的な展開の、短い物語の積み重ねでストーリーを進行させる事が、得意な脚本家であるとは失礼ながら思っていません。
同時に、十把一絡げにプロダクションI.Gとは言っても、その監督や演出方法は様々だと言う事はわかりますが、果たして『君に届け』という純粋なラブ・ストーリー正面突破的な、学園ドラマに向いているのか?と言われれば、いかにも「?」が付きます。そこで、どうなったのかが!?ハッキリと、描かれたのがこの第6話だと思います。
★ネタ・バレは今さらですが、そもそも好きな作品を分解されて、勝手な意見や感想を付けられる事は好きではない!良いものは良い!!それで充分ではないか?等のお考えある方にはこの先は、お勧めできません。もちろん、異論反論は当然あると思いますが、直感的及び感情的な御意見御感想は御遠慮願います★
さて、実はこの作品の出だしは、この物語では今までにはない、緊迫した場面の続きとなっています。
事実上の2話連続という事自体と、この作品・タイトルを「友達」としている事からも、この話題に賭ける意気込みが伺えます。さて、ここで大きなポイントが1つあります。細かくは、各場面で指摘するつもりですが、この作品全体を貫く1つの演出方法として、「自然光としての光線効果」です。
なお、オープニング・エンディング、及び出だしの回想シーンは省きます。
と言いつつ、まず始めは……このヒロインとは思えない背中!

この番組を、最初から見ている人にはお馴染みですが、霊感少女としてのヒロインには、必ずおどろおどろし気な?背景が付いています。
しかも、髪の毛の長さで分かると思いますが、限りなく3頭身に近い4頭身か5頭身です。この頭身の小ささが、ギャグ場面の象徴とすると、彼女はほとんど常にギャグ身長?という事になります。事実、これまでもそういう描かれ方をしています。

そしていきなり出ました!自然光を応用して、緊迫感とヒロインが他の5人に完全と立ち向かう構図を、描き出しています。
この展開の凄いところは(敢えて賞賛しています)、舞台となっている女子トイレの全体像(部屋の構造)を、この場面に至るまで、まだ1度も描いていない事です。さらに、この場所が女子トイレである事は、前作の続きと前フリ(ヒロインが、トイレの個室から出ようとするところ)の場面がある事から、本来必然の場所を特定する描写を、敢えて抜いています。
ヒロインには、スポット・ライト宜しく明るいその光がその姿を浮かび出させ、対するする5人は影の側に押し込まれた印象があります。その結果、緊迫感は一気に盛り上がります。

しかし、事態は一変します。
「それがどうした!?」とばかりに、ヒロインは壁際へと追いやられ、光は届かなくなり、その顔は恐怖で……いや、ギャグ顔になっています。前のカットでは明らかにヒロインの方が、身長が高く5人を見おろす様な構図ですが、一転立場は逆になっています。

やはりタイトル提示前、前回の最終場面逆光で描かれたこのカットが、もっともインパクト放つ一瞬です。
ヒロイン、ピーンチッ!(実はこの場面、本来窓の位置的には逆光にはならないのですが、インパクト的に心象描写として「逆光でなければならない」のだと、思います)
という場面で、いきなり……。

「ハイッ、タイトルお疲れさん!」じゃッ、ないでしょう!?

そう実はタイトル表示を見事に利用した、場面転換だったのです。
手法事態は、良くある方法ですがタイミングが説妙でしたネ。こうして、場面はいつしか人の集まりだした、女子トイレ前の廊下とそこへ昇る階段へと、移ります。実はこの時ようやく、「今が、朝の登校時間なんだ!」と、改めて気付かされる一瞬です。
というか、前回にそう言う前提が、あったのでしょうか?まァ、その辺はともかく中の当事者達とは無関係に、ギャラリーが増えてるって事と、大切なのはそこにほぼ完全に「この騒動はお前のせいだ!」と指摘されても仕方の無い、無邪気にヒロインと相思相愛の、彼氏とその友人でヒロインの味方?の男子2人が、登場する事です。この場面でも、登場した彼氏と友人は階段の昇り際にいるので、上の廊下にいる級友2人からは、見おろされる形になっています。
この形は、彼氏達目線で見上げる格好になります。この場面でこの構図は、不自然な不安感を産み出します。
ちょうど正義のヒーローは、必ず悪者よりも高い位置から、見上げるように登場するのと逆パターンです。

そして、遂にヒロインが女子5人に囲まれている理由の本家、ヒロインにとっての「友達、以上の友達!」2人が登場します。
この場面のうまさは、階段と下の踊り場にある窓からの光線、そして上の廊下に集まるギャラリーとその奥の女子トイレ、という場所の構成を見事に利用し、光のコントラストを作っている事です。彼女達は、光を背中から受ける形になり、やはり不安感を煽られます。
今度は女子2人が、男子2人を見上げ何事かを知らされます。このとき、当然ですがヒロイン側にとって、これは光明でなくてはなりません。
そこで自然光とは逆に、背景の更に上の階へ昇る階段と、昇って来た階段の手すりの影を生かして、あたかも彼女達の正面に光があるように、背景を描いています。この時点で、この演出が偶然ではなく、意図しているものだと感じました。

ヒロインの状況を聞いて、男子2人の間を割って入る女子2人。
何気ないカットですが、前のカットとは逆向き(切り返し)になています。この為壁の影は、ただ上り階段の影のみで光は明らかに下から当たっています。
更に注目すべきは、この場面は下から背景の壁→男の友人→女の子→男の子という順に重なって、描かれています。壁の背景はともかく、動かない上下2種類の動画(2人の男の子)の間を、女の子が割って入って抜け出すというカットは、1番上の動画は動かさずに、2番目の動画が1番目の動画の影になるように動かし、さらに3番目の動画は、その上2種類の影になって見えない場面がある。
という状態で構成されていますので、如何にデジタル合成が進んだ、今のアニメ制作技術でもかなり面倒な事は、容易に察しが付きます。それを2人続けて、不自然でなく描くと言う事は、3人目に当たる友人の男の子も、それなりに動いていると思われます(体がぶつかっているのですから、動かなければ不自然です)。
こんなカットに、これ以上手間を掛けたら、予算なり人手なりがパンクする事は、目に見えています。単純な絵に騙されて、複雑な事をやっていないと思ったら、とんでも無いことになるでしょう。

ところが、わざわざ2人の男子の間を通り抜ける事で、この友人だと言う女子2人の性格(律儀、正面突破、単純その他)と、実際は逆光であるにも関わらず、結果として男子2人の間を抜け出た彼女達が、光に向かう印象を持たせます。
それは、「希望」と言い換えても良いかも知れません。

人混みを分けて、女子トイレに入るヒロインの友人2人です。

何と言いましょうか、背後の鏡?らしきものに、激しく動く姿が映らないのは偶然か、はたまた何か意味があるのか……何だか、単なる描き忘れという気がします。
とにかくこのカットでの、この悪役彼女の横顔、髪型から影に至るまでよく覚えていて下さい!

ヒロイン遂に、トイレの床に突き飛ばされました!
総じて、共学校の女子トイレは男子トイレに比べて清潔だと言われていますが、どうなのでしょうか?どちらにしても、トイレの床が清潔だとは思えません。
さらに、女子トイレは構造上(個室と洗面台ばかりなので、同条件下の男子トイレよりも)広いとは言われていますが、この辺からいわゆるアニメの嘘、空間処理の技術がものを言って来ます。ヒロインの背景を黒く落とす事で、本来逆光で見え難いはずのヒロインの表情を、見え易くすると同時に彼女の心情表現もしています。

出口を背景に、得物を逃がさず集団でイジメる必勝?態勢!しかも、この場合、窓からの明かりで彼女達の顔は明るくハッキリと見える上に、ヒロインの背後目線(わざわざ彼女の頭を描いています)で、下から見上げて威圧感を盛り上げています……が。

肝心のヒロインが、自分の置かれた立場はおろか、相手の言っていることが全く分かっていない!状態……いわゆる、「暖簾に腕押し、糠に釘」状態で、仁王立ちをしている女の子の達の立場が、文字通りありません。
なお、この顔を先のイジメ首謀者?的女の子のアップと比べて下さい!これが、ヒロインの顔ですか!?
ギャグ顔にも限度がありそうな、単純な髪に大きな目、鼻はどこ?状態です。

ヒロインの鈍い反応に、苛立つ女子達……いやぁ~、こりゃごもっともです!

もうこの顔を笑わずして、何とする!?最初頃の相手の顔と、見比べtください!まだ相手の方が、当然ですが人間の顔をしています。
この場面はもう、片方は真面目に責めている?つもりなのに、相手にその自覚gないッ!
何で責められるか分からないと言うよりも、それより以前に、何故彼女達が自分を責めるのかが理解できていません。完全な、擦れ違い状態です。客観的に状態が分かっている、視聴者だけが笑えます。

あのぉー、もしもし……悩むところが、違うんじゃないんでしょうか?
もはや完全に、笑いの小劇場化しそうなところで、場面が変わります。

廊下で人垣を作りながらも、中に入ろうとしない女子達の中で、さすが現代っ子は手鏡やコンパクトなどの鏡ではなくて、携帯のデジタル・カメラで中の様子を見ていました。
そして、後方の人垣に状況報告!君達、マスコミのマネは、いけないよ!という訳で、そろそろ真打ち登場!!

ハイハイ、チョッと通して……と言いながら(見かけのワリに、かなり礼儀正しい2人)ようやく、女子トイレ入り口に到着!
それにしても、駆け付けてから何メートルの距離に、何分掛けているんだ!?と、思うのは当然ですが、これが映像マジックの1つ。同時進行で時間の流れが一定でない場面の、典型的なパターンです。
しかも、脚本家の金春氏はこの手法が得意で、頻発する為にうっかりシナリオ通りの時間経過で、物語を組み立ててしまうと、無意味に間が持たないシーンや、いきなり時間跳躍する場面が、特徴的に現れます。
今回のこの作品に関しては、実に演出の側でこの時間の伸び縮みを、解消しています。なお、金春氏はかなり以前に、この点に関して「原作をなるべく尊重したいので、原作に沿う形でシナリオも作ります」と仰っています。
ですが、マンガや小説では同時に別々の場所で物語りが進行している場合など、片方の場所で延々と何かやっている間、他の場所はみんな休憩……している訳ではなく、読者はいわば脳内補完で、納得する訳です。
ですが、困った事にアニメも含む映像表現は、基本的に常に同じ方向に同じ時間しか、経過しません。時には、特別に画面を分断して同時に見せる!という技法もありますが、普通は行いません。
逆に、この特性を生かしてよく使われる手法が、急ぐ方をスロー・モーションで描き、遅れて欲しい場面(爆発とか処刑とか)を、通常速度で見せるという手法があります。
これは、緊急時に人間の視覚に起こる錯覚にも、よく現れます。よく、大事故を目撃した人が「それはまるでスローモーションのように、ゆっくりと見えた」と言うのが、それです。

忘れないで下さいよォ~!主役は私、ヒロインは私です!!(と、能登麻美子嬢の小さな声で)
このカットと次のカットで、この物語がギャグでは無いとしたら、一体なんでしょう?と言わんばかりのカットです。

確かにアナタが、ヒロイン!何ですがねェ~……。

ほほ~ッ、見事に囲んで中で何をやっているか、見えないようにしているんだ!
お嬢さん達、かなり手慣れているねェ~。
でも、今この場面を見ている人が誰なのか!?いいのかなァ~、そのまま切れて!?

どうあっても、自分達の思い通りの反応を見せない主人公に(そりゃそうだ、問題が擦れ違っているさから)苛立つ女の子は、遂に逆切れ?
圧倒的暴力に……オカルト・霊感少女にそんな事して、いいの!?このカット、後に最後の方のカットとは逆に、背景のギャラリー達や、入って来た友人2人の方にピントがあっていて、手前の女子達をボカしています。さり気なく、入って来た友人2人を強調すると同時に、ヒロインを責めるのに夢中で、その事に気付かない女の子達の油断も、描いています。

見えそうで見えないスカートの中身は放って置いて、遂に足の裏でヒロインの胸をグリグリ、やっぱり顔はダメだったのかしら?

個人的にこの、女子トイレならではの?何台もの洗面台と、それに合わせて等間隔に並べられた、鏡を利用したこの演出はヨッシャァ!と、思いました。
何だか5人の中でも、それぞれ考えが分かれて来た様子が、鏡に上手く映し出されています。

ハイッ、ヒーロー(女子だけど)登場のお約束、秘技!時間短縮!!
いつの間にか、5人(4人)の垣根をすり抜けて、ついに真打ち登場しました。ええッ、何しろ今回のタイトルは「友達」ですもの、友達を助けずして何を助ける!?それにしてもこの2人、共同戦線は日常の事なのかオフェンスとデフェンス、しっかりしてますねェ~。
ヒロインを、助ける腕力(本当に腕の力だったところが凄いッ!)と、ヒロインの様子を確かめる優しさ。なお、この2人、髪の色と眉毛と、時々妙な形になる唇を除くと、上履きもキチンと履いているなかなか良い子です。

「対男子99連勝の偉業を!」などと凄まなくとも、もう充分だって……可愛そうに、彼女の背後の髪に、汗が垂れてるよ!ッて、誰が気付くんじゃこんなもの!?訳が分からん演出だ……。

という訳で、「霊感少女の呪い〈その1,ヒロインの味方は、すべてギャグ顔になる〉」という訳で、目出度くお二人様、ギャグ顔定着!
それにしても、99連勝ってもしかしてアーム・レスリング(腕相撲)?かな。まッ、何でも良いやッ!

余程、スタッフに気に入られたのか、この敵役お姉さん!ここまで来ても、顔半分真っ青でも、まだギャグ顔にはなりません。
傍で見ているお仲間は、もう完全にゾウリムシか草鞋(わらじ)か?状態ですが……あくまでも、ヒロイン側になる気は無いのですネ?その根性は、立派です。

おっと、また鏡の中ですネ。
こうすれば、本来何人かを描かなくてはならないのですが、必要な1人だけが見えていて、描く方も楽?だろうし、見る方も集中できます。なかなかに、上手い使い方です。
---------------------------
ちなみにここで、特にこの閉鎖された女子トイレという狭い部屋でこその、アニメーションならではの描き方を、見ておきましょう。
例えばこの場面、実写本来ならばカメラと鏡の間には、鏡に映る本人が入るハズです。しかし、それは出来ませんから、後からハメ込み合成をやるのでなければ、鏡を2重に組み合わせるとか、かなり面倒な仕掛けが必要となります。
さらにこのシーンでも顕著ですが、そもそもこれだけ並んだ鏡を、写り込んでいるものも一緒に撮影する事は、実写では甚だ困難です。そして、最大の問題がカメラ・ワーク。
ここまで文字通り、上から下から横から斜めから、自在に映し出していますが、これを実写でやろうとすると膨大な手間暇が掛かります。まず現実問題として、こんなに広いトイレは無いでしょう。
さらに、自由なカメラ・アングル(画面構成)を取ろうとすれば、デジタル合成も含めた特撮と、原寸大のトイレのセットが必要です。ですが、これだけ大勢の今の時点で8人の女子が入って、ドタバタできるほどの広さを持つトイレが、現実に存在するでしょうか?
既に述べた通り何でアニメだと簡単かと言えば、それは空間の伸縮が自在だからです。背景が邪魔で都合が悪ければ、適当に心情描写の表現か何かで、背景を見せなければ良いのです。
実際このトイレ、上から見おろした数少な構図が、最初の方と後の方に出て来ますが、両側に個室が並び、入り口から見て左手に洗面台が並んでいるので、ここに鏡があるのでしょう。
その洗面台に場所をとられて、右側には個室が1室、左側が何と2室という3室トイレ!?これでは女性でも、最大8人は多過ぎでしょう……。つまり、こういう狭い空間でも自由に表現できるために、未だに実写派からは「いいねぇ~、いつでもどこでも、アニメは何でも出来て!」と、皮肉を込めた発言が出る訳です。
もちろんこれは、皮肉を込めた賞賛と、受け取るべきでしょう。
同じ事は、マンガにも言えます。
そしてマンガとアニメは、日本の場合手塚治虫氏以来、切っても切れない関係にあります。何でも出来る代わりに安易に、適当な描写をすればすぐに物語り世界が、崩壊する。要するに、見ている読んでいる人が、夢から覚めさせてしまうのです。
「リアルを求めて、リアリティを描く」という言葉は、「現実を見つめて、より現実以上の現実感を持たせろ」という意味だと思います。残念ながら、昨今はマンガやアニメだけを見て育ち、いわゆる実写映画や実写映画技法を知らずに、マンガ家やアニメーターになる人が多いそうです。
キチンとした映像学校等であれば、〈エイゼンシュタイン(旧ソ連の物語映画の父と呼ばれる監督)の、モンタージュ技法〉や〈グリフィスのクロス・カッティング技法と呼ばれる、フラッシュ・バックやカット・バック(切り返し)。そして、クローズアップ技法〉などの基礎的な考え方と、その効果に付いて学ぶはずなのです。
ところが、残念ながら現在では実写映像を飛び越えて、最初からマンガやアニメの専門学校へ行き、実践的授業の美名の下に、すぐ商業的に役立つ技術ばかりを教わってくる人が多く、他の様々な社会的問題(拙ブログ記事・リンク済み)と共に、現場の年輩者達を悩ませているそうです。
〈閑話休題〉
---------------------------
さて、ヒロインを本人の自覚が無いまま吊し上げていた5人組は、助けに入った2人組の前に(事実上は、タイマン勝負を挑んだ、1人の為に)敢え無く退却となりました。
外で、乗り込みたいのを堪えていた片想いの彼氏(両方そうなんだから、もはや両想いなのですが……)や、その友人が見つめる中出て行った5人に、浴びせた彼氏のセリフもかなり痛烈でした。
そして、女子トイレ前のギャラリー達の関心は、中に入った2人とヒロインがどうなるのか?に、移ったようです……正直なところ、この辺の展開は「見ていると説得力があるけど、見ないと何故なのか分からない」という感じです。

ヒロインが後ろ向きで、聞いてる2人が前向きの構図って、何なのよ!という気はしますが……。
需要なのは、ヒロインがどれだけ2人の事を大切に思っているか!という事のようです。

ようやく、この女子トイレ室の構造が良く分かるアングル(構図)ですが……広々してるの!?ここって、3人用トイレ?信じられない!
この場面では、ヒロインが2人に必死に何をしていたのか、説明しています。彼女の胸のもやもやを表すかのように、周囲が淡くボヤけています。何よりも、足下に影が有るか無いか?分からないようにしてあります。
また、まるで光が上からも照らすかのように、位置的には逆光にも関わらずヒロインの姿形はもちろん、3人の様子がハッキリと見えます。

ヒロインの話を、キッチリと最後まで聞く2人。
窓から差し込む光が、それまでとは違いクッキリと、そんな2人を浮かび上がらせます。

再び、トイレ全体の構図ですが、今度は周囲がボヤけたり逆光にも関わらず、反対向きのヒロインの姿が影になり、2人の背中にもしっかりと影が出来ています。何しろ、床に3人分の影が、しっかりと描かれています。
窓から射し込む光も、斜めの眩しいほど明るさで、しっかりと壁や床に矩形の形を描いています。

それから数分の時が流れて、水道の蛇口からゆっくりと水滴が一滴、膨らむように出来ると、下のステンレスの洗面台に落ちます。まるで、3人の涙かあるいは何かを、これで荒い流したかのように……。
水道からゆっくり水が垂れて、一滴落ちるというシーンは、よく見かけます。「寂しさ」や「人気の無さ」の象徴である事と、今回のように典型的に時間経過を表す意味もあります。しかし、ここではそれ以上に、3人の感情に同調して、何かこぼれて落ちて流れた!そんな感傷を抱かせる、インサート・カットです。

「もういいよ……」と、友達はヒロインを優しく抱きしめます。
例によって、ヒロインはトイレの床に転ばされたから汚いとか、的外れな事を言っていますが、相手は聞いていません。自分の全存在を掛けて、自分が好きになった人の嫌な陰口を否定してくれた。自分の事は、何と言われようと構わないけれども、この人達の事を勝手に悪く言う事は許さない!
トイレの床に転がされようとも、上履きとは言え履き物で踏み付けられても、その事だけは絶対に譲れなかった。
そして最後に、2人が来てくれて相手が立ち去って、その去り際になおも喰い下がったら、相手はとうとう投げ出すようにだけれども、「あぁ~、あぁ~、分かりました」と言って、訂正して行った。それで、良かったのか?

破顔一笑という言葉がありますが、突然顔が崩れて大泣きするのは、何と言うのでしょうか?
「いいんだ、いんんだ!私達の事なんていいんだ!!お前って何ていいやつ何だァーッ!」
もう1人が言う通り、せっかくのしみじみしたムードをぶち壊し、嬉し泣きに泣き崩れながら、2人を一度に抱きすくめるもう1人。
そう、ヒロインの選択は、「良かった」を超えた「本当に良かった!」のでした……という、ムード台無しの、3人3頭身キャラ化!これで、本当に2人はヒロインの友達だ!!(ギャグ顔になり、さらに3頭身化するところがポイント!)

「嫌だ、止めろ、ひっつくな」とか「うるさい、うるさい、うるさーいッ!」とか「ちょっと、2人とも落ち着いて」とか様々な声が飛び交う、最初の?5人が去った後の女子トイレの中を、まだギャラリーはどうなる事かと、固唾をのんで待っていたのです。それはそれで、暇というか物好きというか、見ている方待っている方も待っている方だと思いますが?
それに、いくら時間延長も手法の内とはいえ、一体この学校の登校時間は何分あるの!?と、思ってはいけないのでしょう……けどネ。

裁判所の重大判決じゃないんだから……そもそも、その大きな紙と書く物は何処から持って来たの?エッ、今日選択授業で「習字」があった!?本当ですかァ~。
という事でどうやら、ギャラリー達には何が何だか分からな事で、ヒロインと初めての「友達」2人の3人は、すっかり仲良し桟になったのでした!目出度し、目出度し……うんッ!?

やっと、教師が来たと思ったら、ヒロイン達の副担任でともかく、問題の無いところに問題を起こし、問題が有る時には更に問題を大きくする、明らかに教師の本分を間違えている、ある意味熱血教師。
せっかく喧嘩と聞いて駆け付けて来たのに、女子トイレの中では仲良し3人組が楽し気に雑談中!頭に来た教師は、「いいからその場で、3人殴り合え!」と喚き出す始末。もちろん、ここは笑うところ……この教師だって、今回の一連の騒動に関係がありますが、本人にはその自覚は全くなし!
それでも、一応教師らしく?「何も無いんだったら、サッサと散れ!ゴミのように散れ!!」と、これも教師の言葉としてはどうかと思いますが、結果としてギャラリーを追い払った事には、違い有りません。

という訳で、やっと主役?3人だけになった、女子トイレ前の廊下です。
先ほどまでの騒ぎは、何だったのか?何が原因で、何が問題だったのか?ギャラリーのほとんどは、何も分からないまま解散……まァ、学校では良くある事かも知れませんが、ここまで教師の出番が遅れるというのも、ちょっとねェ~。と、いう気はします。
それにしても、何て清々しい廊下でしょう!明るいし、清潔感に溢れているし、先ほどまでのクッキリと明と暗が描き分けられていた女子トイレとは、同じ無機質さでも気分が違います。まァ、初歩的すぎるほどの、対比効果ですね。よく、戦闘の決着が付くと、夜が明けるってパターンと同じでしょう。

ここからは、後日談です……って、30分1話の20分近くも、トイレ・バトルだッたんかいッ!?
まさに、時間伸縮のマジック!でもこれほど短時間で極端な例って、アニメの場合はスポーツ・格闘系位なものでしょう。余り学園ものでは、勝負事以外でこういう例は、無いと思います。
そして、いつしか霊感少女は「座敷童子(ざしきわらし)」に格上げ?されました。そして、また身長と頭身が縮んでいますが、周囲はもはや人の形をしていません!オイオイッ……。

すっかり仲良し3人組として、クラスにもやや異質な扱いながら、溶け込んで行くヒロイン。
今まで、一度も友達と一緒に(「友達」という者が、ほとんどいなかった為に?)ラーメンを食べた事が無いッ!と言うヒロインに驚きながらも、楽し気に一緒に教室を出る3人。その仲間に入ろうとして、立ち上がる双方片想い彼氏ですが……。

振り返った、ヒロインの抜群の笑顔(でも、絵としての手の込み具合は、トイレでヒロイン責めていた女の子の方に、力が入っていた様に思えるのは何故でしょう?)で、片想いの彼氏に「またネ」と挨拶します。
出遅れた彼氏、思わずヘタリ込む姿も可愛いのですが……。

今回の、もう一方の主役はこちら!ヒロイン、吊し上げ組ですが、さすがに風向きの変化には敏感です。
そして1番の、被害者?今回の事件の結果的な首謀者であり、自分の好きな男にヒロインの様な、怪し気な(この点、弁解の余地は無い思います)女に取られて堪るか!の想いが先走った結果、肝心の男の子に顔を覚えられ、本気で嫌われてしまった(のでしょう、たぶん)という、最悪のケース。
などと話していると、その背後に……ここでまた、手法的なお話ですが、アニメは基本的に「パン・フォーカス」と言って人が(CGを使うにしても)描く以上、隅々までピントのあった綺麗な絵を描く事が出来ます。CGアニメでは特に。
実写では、人間の目と同じく、レンズというか遠くを見るか近くを見るかによって、焦点深度つまりピントの合う範囲が変わって来ます。これも実写派から、「アニメは楽でいい」と言われる1つの理由ですが、手前も遠くも同時にピント・ピッタリの綺麗な画像を写す事は、容易ではなく下手をすると特撮(FSX)の分野に入り込みます。
その為に、逆にこのカットの様に、ワザと遠景の人物をぼかす為には、それなりの処理が必要です。このカットでわざわざそれをやっておいて、次のカットへ行く訳です。

こうしてみると、今回1番の被害者と言うのも、納得されるのではないでしょうか?
結局、彼女のした事は、彼女の想いとは正反対の結果しか、生まなかったのですから……。自業自得とはいえ、可愛そう。そうしんみりと、終わってくれないのですよネ、この番組!
まったく悪役の無念ささえも、小馬鹿にして笑いを取る。ある種本当に、陰険で卑劣な番組です。なぜなら……。

どうやら真の悪役、確信犯的知能犯で、本当のヒロインの敵役となるのは「本当にバカな娘、あんな騒ぎを起こせば、彼を怒らせるのは当然でしょう~!」と、下駄箱の裏で微笑みながら一部始終を聞いていた、この作品中最大最高に、美しく花を背負って(今まで花を背負って、登場した人物は、この作品にはいませんでした。自然に傍で咲いていた花びらが、舞っていた事はあっても……)さらにストップ・モーションで描かれるという、破格の扱い!!
お前か?お前が、大ボスか!?というところで、華麗に幕を閉じて今回は終了。でも、何ですかこのヒロインと最後に登場する美少女の扱いの違いは!?
という訳で、今回分かった事は、ヒロインの友達や仲間、せめて味方になる者はみな身長が低く、頭身が短くなるという原則がある!という事でした!!
(ホントかなァ~ッ!?)
お気が付かれたとは思いますが、今回はヒロイン中心であった事はもちろん!ですが、男子も画面に入っているカット以外は、排除しました。
特にヒロインの想われ人で、ヒロインの想い人……(人はそれを、両想いと言う)の彼氏は、常に清く正しく爽やか君という設定らしく、何ともっとも強力なヒロイン側でありながら、ギャグ顔がありません!その友人の男の子にすら、ノッペラ坊の様な凹凸の無い、見事なギャグ顔があるというのに!?
これはもしかすると、まだ完全に彼氏はヒロインと、同じ側には立っていない……という事の、象徴でしょうか?
それともただ単に、ヒロインの憧れの君をギャグ化する事は、作品世界上有り得無いッ!という構図なのでしょうか?
よく分かりませんが、とにかくこの『君に届け』第6話「友達」が、1種の密室劇として、見事に構成されていた事に感心すると共に、贔屓(ヒイキ)目抜きの声優・能登麻美子嬢の名演技に、拍手です。
それでは、ここまで見ていただいた方、どうもお疲れさまでした!
なおこの記事内容は、最初にもお断りした通り、前項の〈TVアニメ版『君に届け』の《声優・能登麻美子嬢》の存在に関して(リンク済み)。〉と対を成しておりますので、そちらも御笑覧いただければ、幸いです。
それでは、今回はこれで、失礼致します。
ですが、問題はこれが単なる偶然か?必然か!?という事です。
この問題に関する、個人的な確信は先にも御紹介した、第6話「友達」で、ようやく納得しました。
制作があの(〈あの〉と付く時点で、ある種問題なのですが……)プロダクションI.Gで、メインの脚本家があの(「タッチ」などで有名な)金春智子氏という点で、これがミス・マッチではなくベスト・マッチであるという確信は、なかなか得られませんでした。TVアニメ・シリーズ「タッチ」のような長丁場で、1話1話を丁寧に見せる事が可能な題材や環境であれば、文字通りの独壇場でしょう。特に今時有り得ないような、爽やか青春ラブ・ストーリー(別名、クサイ・ドラマ)を書かせれば、右に出る者はいないかも知れない、大物アニメ・脚本家とも言えます。
しかし、逆にテンポの良いギャグ的な展開の、短い物語の積み重ねでストーリーを進行させる事が、得意な脚本家であるとは失礼ながら思っていません。
同時に、十把一絡げにプロダクションI.Gとは言っても、その監督や演出方法は様々だと言う事はわかりますが、果たして『君に届け』という純粋なラブ・ストーリー正面突破的な、学園ドラマに向いているのか?と言われれば、いかにも「?」が付きます。そこで、どうなったのかが!?ハッキリと、描かれたのがこの第6話だと思います。
★ネタ・バレは今さらですが、そもそも好きな作品を分解されて、勝手な意見や感想を付けられる事は好きではない!良いものは良い!!それで充分ではないか?等のお考えある方にはこの先は、お勧めできません。もちろん、異論反論は当然あると思いますが、直感的及び感情的な御意見御感想は御遠慮願います★
さて、実はこの作品の出だしは、この物語では今までにはない、緊迫した場面の続きとなっています。
事実上の2話連続という事自体と、この作品・タイトルを「友達」としている事からも、この話題に賭ける意気込みが伺えます。さて、ここで大きなポイントが1つあります。細かくは、各場面で指摘するつもりですが、この作品全体を貫く1つの演出方法として、「自然光としての光線効果」です。
なお、オープニング・エンディング、及び出だしの回想シーンは省きます。
と言いつつ、まず始めは……このヒロインとは思えない背中!

この番組を、最初から見ている人にはお馴染みですが、霊感少女としてのヒロインには、必ずおどろおどろし気な?背景が付いています。
しかも、髪の毛の長さで分かると思いますが、限りなく3頭身に近い4頭身か5頭身です。この頭身の小ささが、ギャグ場面の象徴とすると、彼女はほとんど常にギャグ身長?という事になります。事実、これまでもそういう描かれ方をしています。

そしていきなり出ました!自然光を応用して、緊迫感とヒロインが他の5人に完全と立ち向かう構図を、描き出しています。
この展開の凄いところは(敢えて賞賛しています)、舞台となっている女子トイレの全体像(部屋の構造)を、この場面に至るまで、まだ1度も描いていない事です。さらに、この場所が女子トイレである事は、前作の続きと前フリ(ヒロインが、トイレの個室から出ようとするところ)の場面がある事から、本来必然の場所を特定する描写を、敢えて抜いています。
ヒロインには、スポット・ライト宜しく明るいその光がその姿を浮かび出させ、対するする5人は影の側に押し込まれた印象があります。その結果、緊迫感は一気に盛り上がります。

しかし、事態は一変します。
「それがどうした!?」とばかりに、ヒロインは壁際へと追いやられ、光は届かなくなり、その顔は恐怖で……いや、ギャグ顔になっています。前のカットでは明らかにヒロインの方が、身長が高く5人を見おろす様な構図ですが、一転立場は逆になっています。

やはりタイトル提示前、前回の最終場面逆光で描かれたこのカットが、もっともインパクト放つ一瞬です。
ヒロイン、ピーンチッ!(実はこの場面、本来窓の位置的には逆光にはならないのですが、インパクト的に心象描写として「逆光でなければならない」のだと、思います)
という場面で、いきなり……。

「ハイッ、タイトルお疲れさん!」じゃッ、ないでしょう!?

そう実はタイトル表示を見事に利用した、場面転換だったのです。
手法事態は、良くある方法ですがタイミングが説妙でしたネ。こうして、場面はいつしか人の集まりだした、女子トイレ前の廊下とそこへ昇る階段へと、移ります。実はこの時ようやく、「今が、朝の登校時間なんだ!」と、改めて気付かされる一瞬です。
というか、前回にそう言う前提が、あったのでしょうか?まァ、その辺はともかく中の当事者達とは無関係に、ギャラリーが増えてるって事と、大切なのはそこにほぼ完全に「この騒動はお前のせいだ!」と指摘されても仕方の無い、無邪気にヒロインと相思相愛の、彼氏とその友人でヒロインの味方?の男子2人が、登場する事です。この場面でも、登場した彼氏と友人は階段の昇り際にいるので、上の廊下にいる級友2人からは、見おろされる形になっています。
この形は、彼氏達目線で見上げる格好になります。この場面でこの構図は、不自然な不安感を産み出します。
ちょうど正義のヒーローは、必ず悪者よりも高い位置から、見上げるように登場するのと逆パターンです。

そして、遂にヒロインが女子5人に囲まれている理由の本家、ヒロインにとっての「友達、以上の友達!」2人が登場します。
この場面のうまさは、階段と下の踊り場にある窓からの光線、そして上の廊下に集まるギャラリーとその奥の女子トイレ、という場所の構成を見事に利用し、光のコントラストを作っている事です。彼女達は、光を背中から受ける形になり、やはり不安感を煽られます。
今度は女子2人が、男子2人を見上げ何事かを知らされます。このとき、当然ですがヒロイン側にとって、これは光明でなくてはなりません。
そこで自然光とは逆に、背景の更に上の階へ昇る階段と、昇って来た階段の手すりの影を生かして、あたかも彼女達の正面に光があるように、背景を描いています。この時点で、この演出が偶然ではなく、意図しているものだと感じました。

ヒロインの状況を聞いて、男子2人の間を割って入る女子2人。
何気ないカットですが、前のカットとは逆向き(切り返し)になています。この為壁の影は、ただ上り階段の影のみで光は明らかに下から当たっています。
更に注目すべきは、この場面は下から背景の壁→男の友人→女の子→男の子という順に重なって、描かれています。壁の背景はともかく、動かない上下2種類の動画(2人の男の子)の間を、女の子が割って入って抜け出すというカットは、1番上の動画は動かさずに、2番目の動画が1番目の動画の影になるように動かし、さらに3番目の動画は、その上2種類の影になって見えない場面がある。
という状態で構成されていますので、如何にデジタル合成が進んだ、今のアニメ制作技術でもかなり面倒な事は、容易に察しが付きます。それを2人続けて、不自然でなく描くと言う事は、3人目に当たる友人の男の子も、それなりに動いていると思われます(体がぶつかっているのですから、動かなければ不自然です)。
こんなカットに、これ以上手間を掛けたら、予算なり人手なりがパンクする事は、目に見えています。単純な絵に騙されて、複雑な事をやっていないと思ったら、とんでも無いことになるでしょう。

ところが、わざわざ2人の男子の間を通り抜ける事で、この友人だと言う女子2人の性格(律儀、正面突破、単純その他)と、実際は逆光であるにも関わらず、結果として男子2人の間を抜け出た彼女達が、光に向かう印象を持たせます。
それは、「希望」と言い換えても良いかも知れません。

人混みを分けて、女子トイレに入るヒロインの友人2人です。

何と言いましょうか、背後の鏡?らしきものに、激しく動く姿が映らないのは偶然か、はたまた何か意味があるのか……何だか、単なる描き忘れという気がします。
とにかくこのカットでの、この悪役彼女の横顔、髪型から影に至るまでよく覚えていて下さい!

ヒロイン遂に、トイレの床に突き飛ばされました!
総じて、共学校の女子トイレは男子トイレに比べて清潔だと言われていますが、どうなのでしょうか?どちらにしても、トイレの床が清潔だとは思えません。
さらに、女子トイレは構造上(個室と洗面台ばかりなので、同条件下の男子トイレよりも)広いとは言われていますが、この辺からいわゆるアニメの嘘、空間処理の技術がものを言って来ます。ヒロインの背景を黒く落とす事で、本来逆光で見え難いはずのヒロインの表情を、見え易くすると同時に彼女の心情表現もしています。

出口を背景に、得物を逃がさず集団でイジメる必勝?態勢!しかも、この場合、窓からの明かりで彼女達の顔は明るくハッキリと見える上に、ヒロインの背後目線(わざわざ彼女の頭を描いています)で、下から見上げて威圧感を盛り上げています……が。

肝心のヒロインが、自分の置かれた立場はおろか、相手の言っていることが全く分かっていない!状態……いわゆる、「暖簾に腕押し、糠に釘」状態で、仁王立ちをしている女の子の達の立場が、文字通りありません。
なお、この顔を先のイジメ首謀者?的女の子のアップと比べて下さい!これが、ヒロインの顔ですか!?
ギャグ顔にも限度がありそうな、単純な髪に大きな目、鼻はどこ?状態です。

ヒロインの鈍い反応に、苛立つ女子達……いやぁ~、こりゃごもっともです!

もうこの顔を笑わずして、何とする!?最初頃の相手の顔と、見比べtください!まだ相手の方が、当然ですが人間の顔をしています。
この場面はもう、片方は真面目に責めている?つもりなのに、相手にその自覚gないッ!
何で責められるか分からないと言うよりも、それより以前に、何故彼女達が自分を責めるのかが理解できていません。完全な、擦れ違い状態です。客観的に状態が分かっている、視聴者だけが笑えます。

あのぉー、もしもし……悩むところが、違うんじゃないんでしょうか?
もはや完全に、笑いの小劇場化しそうなところで、場面が変わります。

廊下で人垣を作りながらも、中に入ろうとしない女子達の中で、さすが現代っ子は手鏡やコンパクトなどの鏡ではなくて、携帯のデジタル・カメラで中の様子を見ていました。
そして、後方の人垣に状況報告!君達、マスコミのマネは、いけないよ!という訳で、そろそろ真打ち登場!!

ハイハイ、チョッと通して……と言いながら(見かけのワリに、かなり礼儀正しい2人)ようやく、女子トイレ入り口に到着!
それにしても、駆け付けてから何メートルの距離に、何分掛けているんだ!?と、思うのは当然ですが、これが映像マジックの1つ。同時進行で時間の流れが一定でない場面の、典型的なパターンです。
しかも、脚本家の金春氏はこの手法が得意で、頻発する為にうっかりシナリオ通りの時間経過で、物語を組み立ててしまうと、無意味に間が持たないシーンや、いきなり時間跳躍する場面が、特徴的に現れます。
今回のこの作品に関しては、実に演出の側でこの時間の伸び縮みを、解消しています。なお、金春氏はかなり以前に、この点に関して「原作をなるべく尊重したいので、原作に沿う形でシナリオも作ります」と仰っています。
ですが、マンガや小説では同時に別々の場所で物語りが進行している場合など、片方の場所で延々と何かやっている間、他の場所はみんな休憩……している訳ではなく、読者はいわば脳内補完で、納得する訳です。
ですが、困った事にアニメも含む映像表現は、基本的に常に同じ方向に同じ時間しか、経過しません。時には、特別に画面を分断して同時に見せる!という技法もありますが、普通は行いません。
逆に、この特性を生かしてよく使われる手法が、急ぐ方をスロー・モーションで描き、遅れて欲しい場面(爆発とか処刑とか)を、通常速度で見せるという手法があります。
これは、緊急時に人間の視覚に起こる錯覚にも、よく現れます。よく、大事故を目撃した人が「それはまるでスローモーションのように、ゆっくりと見えた」と言うのが、それです。

忘れないで下さいよォ~!主役は私、ヒロインは私です!!(と、能登麻美子嬢の小さな声で)
このカットと次のカットで、この物語がギャグでは無いとしたら、一体なんでしょう?と言わんばかりのカットです。

確かにアナタが、ヒロイン!何ですがねェ~……。

ほほ~ッ、見事に囲んで中で何をやっているか、見えないようにしているんだ!
お嬢さん達、かなり手慣れているねェ~。
でも、今この場面を見ている人が誰なのか!?いいのかなァ~、そのまま切れて!?

どうあっても、自分達の思い通りの反応を見せない主人公に(そりゃそうだ、問題が擦れ違っているさから)苛立つ女の子は、遂に逆切れ?
圧倒的暴力に……オカルト・霊感少女にそんな事して、いいの!?このカット、後に最後の方のカットとは逆に、背景のギャラリー達や、入って来た友人2人の方にピントがあっていて、手前の女子達をボカしています。さり気なく、入って来た友人2人を強調すると同時に、ヒロインを責めるのに夢中で、その事に気付かない女の子達の油断も、描いています。

見えそうで見えないスカートの中身は放って置いて、遂に足の裏でヒロインの胸をグリグリ、やっぱり顔はダメだったのかしら?

個人的にこの、女子トイレならではの?何台もの洗面台と、それに合わせて等間隔に並べられた、鏡を利用したこの演出はヨッシャァ!と、思いました。
何だか5人の中でも、それぞれ考えが分かれて来た様子が、鏡に上手く映し出されています。

ハイッ、ヒーロー(女子だけど)登場のお約束、秘技!時間短縮!!
いつの間にか、5人(4人)の垣根をすり抜けて、ついに真打ち登場しました。ええッ、何しろ今回のタイトルは「友達」ですもの、友達を助けずして何を助ける!?それにしてもこの2人、共同戦線は日常の事なのかオフェンスとデフェンス、しっかりしてますねェ~。
ヒロインを、助ける腕力(本当に腕の力だったところが凄いッ!)と、ヒロインの様子を確かめる優しさ。なお、この2人、髪の色と眉毛と、時々妙な形になる唇を除くと、上履きもキチンと履いているなかなか良い子です。

「対男子99連勝の偉業を!」などと凄まなくとも、もう充分だって……可愛そうに、彼女の背後の髪に、汗が垂れてるよ!ッて、誰が気付くんじゃこんなもの!?訳が分からん演出だ……。

という訳で、「霊感少女の呪い〈その1,ヒロインの味方は、すべてギャグ顔になる〉」という訳で、目出度くお二人様、ギャグ顔定着!
それにしても、99連勝ってもしかしてアーム・レスリング(腕相撲)?かな。まッ、何でも良いやッ!

余程、スタッフに気に入られたのか、この敵役お姉さん!ここまで来ても、顔半分真っ青でも、まだギャグ顔にはなりません。
傍で見ているお仲間は、もう完全にゾウリムシか草鞋(わらじ)か?状態ですが……あくまでも、ヒロイン側になる気は無いのですネ?その根性は、立派です。

おっと、また鏡の中ですネ。
こうすれば、本来何人かを描かなくてはならないのですが、必要な1人だけが見えていて、描く方も楽?だろうし、見る方も集中できます。なかなかに、上手い使い方です。
---------------------------
ちなみにここで、特にこの閉鎖された女子トイレという狭い部屋でこその、アニメーションならではの描き方を、見ておきましょう。
例えばこの場面、実写本来ならばカメラと鏡の間には、鏡に映る本人が入るハズです。しかし、それは出来ませんから、後からハメ込み合成をやるのでなければ、鏡を2重に組み合わせるとか、かなり面倒な仕掛けが必要となります。
さらにこのシーンでも顕著ですが、そもそもこれだけ並んだ鏡を、写り込んでいるものも一緒に撮影する事は、実写では甚だ困難です。そして、最大の問題がカメラ・ワーク。
ここまで文字通り、上から下から横から斜めから、自在に映し出していますが、これを実写でやろうとすると膨大な手間暇が掛かります。まず現実問題として、こんなに広いトイレは無いでしょう。
さらに、自由なカメラ・アングル(画面構成)を取ろうとすれば、デジタル合成も含めた特撮と、原寸大のトイレのセットが必要です。ですが、これだけ大勢の今の時点で8人の女子が入って、ドタバタできるほどの広さを持つトイレが、現実に存在するでしょうか?
既に述べた通り何でアニメだと簡単かと言えば、それは空間の伸縮が自在だからです。背景が邪魔で都合が悪ければ、適当に心情描写の表現か何かで、背景を見せなければ良いのです。
実際このトイレ、上から見おろした数少な構図が、最初の方と後の方に出て来ますが、両側に個室が並び、入り口から見て左手に洗面台が並んでいるので、ここに鏡があるのでしょう。
その洗面台に場所をとられて、右側には個室が1室、左側が何と2室という3室トイレ!?これでは女性でも、最大8人は多過ぎでしょう……。つまり、こういう狭い空間でも自由に表現できるために、未だに実写派からは「いいねぇ~、いつでもどこでも、アニメは何でも出来て!」と、皮肉を込めた発言が出る訳です。
もちろんこれは、皮肉を込めた賞賛と、受け取るべきでしょう。
同じ事は、マンガにも言えます。
そしてマンガとアニメは、日本の場合手塚治虫氏以来、切っても切れない関係にあります。何でも出来る代わりに安易に、適当な描写をすればすぐに物語り世界が、崩壊する。要するに、見ている読んでいる人が、夢から覚めさせてしまうのです。
「リアルを求めて、リアリティを描く」という言葉は、「現実を見つめて、より現実以上の現実感を持たせろ」という意味だと思います。残念ながら、昨今はマンガやアニメだけを見て育ち、いわゆる実写映画や実写映画技法を知らずに、マンガ家やアニメーターになる人が多いそうです。
キチンとした映像学校等であれば、〈エイゼンシュタイン(旧ソ連の物語映画の父と呼ばれる監督)の、モンタージュ技法〉や〈グリフィスのクロス・カッティング技法と呼ばれる、フラッシュ・バックやカット・バック(切り返し)。そして、クローズアップ技法〉などの基礎的な考え方と、その効果に付いて学ぶはずなのです。
ところが、残念ながら現在では実写映像を飛び越えて、最初からマンガやアニメの専門学校へ行き、実践的授業の美名の下に、すぐ商業的に役立つ技術ばかりを教わってくる人が多く、他の様々な社会的問題(拙ブログ記事・リンク済み)と共に、現場の年輩者達を悩ませているそうです。
〈閑話休題〉
---------------------------
さて、ヒロインを本人の自覚が無いまま吊し上げていた5人組は、助けに入った2人組の前に(事実上は、タイマン勝負を挑んだ、1人の為に)敢え無く退却となりました。
外で、乗り込みたいのを堪えていた片想いの彼氏(両方そうなんだから、もはや両想いなのですが……)や、その友人が見つめる中出て行った5人に、浴びせた彼氏のセリフもかなり痛烈でした。
そして、女子トイレ前のギャラリー達の関心は、中に入った2人とヒロインがどうなるのか?に、移ったようです……正直なところ、この辺の展開は「見ていると説得力があるけど、見ないと何故なのか分からない」という感じです。

ヒロインが後ろ向きで、聞いてる2人が前向きの構図って、何なのよ!という気はしますが……。
需要なのは、ヒロインがどれだけ2人の事を大切に思っているか!という事のようです。

ようやく、この女子トイレ室の構造が良く分かるアングル(構図)ですが……広々してるの!?ここって、3人用トイレ?信じられない!
この場面では、ヒロインが2人に必死に何をしていたのか、説明しています。彼女の胸のもやもやを表すかのように、周囲が淡くボヤけています。何よりも、足下に影が有るか無いか?分からないようにしてあります。
また、まるで光が上からも照らすかのように、位置的には逆光にも関わらずヒロインの姿形はもちろん、3人の様子がハッキリと見えます。

ヒロインの話を、キッチリと最後まで聞く2人。
窓から差し込む光が、それまでとは違いクッキリと、そんな2人を浮かび上がらせます。

再び、トイレ全体の構図ですが、今度は周囲がボヤけたり逆光にも関わらず、反対向きのヒロインの姿が影になり、2人の背中にもしっかりと影が出来ています。何しろ、床に3人分の影が、しっかりと描かれています。
窓から射し込む光も、斜めの眩しいほど明るさで、しっかりと壁や床に矩形の形を描いています。

それから数分の時が流れて、水道の蛇口からゆっくりと水滴が一滴、膨らむように出来ると、下のステンレスの洗面台に落ちます。まるで、3人の涙かあるいは何かを、これで荒い流したかのように……。
水道からゆっくり水が垂れて、一滴落ちるというシーンは、よく見かけます。「寂しさ」や「人気の無さ」の象徴である事と、今回のように典型的に時間経過を表す意味もあります。しかし、ここではそれ以上に、3人の感情に同調して、何かこぼれて落ちて流れた!そんな感傷を抱かせる、インサート・カットです。

「もういいよ……」と、友達はヒロインを優しく抱きしめます。
例によって、ヒロインはトイレの床に転ばされたから汚いとか、的外れな事を言っていますが、相手は聞いていません。自分の全存在を掛けて、自分が好きになった人の嫌な陰口を否定してくれた。自分の事は、何と言われようと構わないけれども、この人達の事を勝手に悪く言う事は許さない!
トイレの床に転がされようとも、上履きとは言え履き物で踏み付けられても、その事だけは絶対に譲れなかった。
そして最後に、2人が来てくれて相手が立ち去って、その去り際になおも喰い下がったら、相手はとうとう投げ出すようにだけれども、「あぁ~、あぁ~、分かりました」と言って、訂正して行った。それで、良かったのか?

破顔一笑という言葉がありますが、突然顔が崩れて大泣きするのは、何と言うのでしょうか?
「いいんだ、いんんだ!私達の事なんていいんだ!!お前って何ていいやつ何だァーッ!」
もう1人が言う通り、せっかくのしみじみしたムードをぶち壊し、嬉し泣きに泣き崩れながら、2人を一度に抱きすくめるもう1人。
そう、ヒロインの選択は、「良かった」を超えた「本当に良かった!」のでした……という、ムード台無しの、3人3頭身キャラ化!これで、本当に2人はヒロインの友達だ!!(ギャグ顔になり、さらに3頭身化するところがポイント!)

「嫌だ、止めろ、ひっつくな」とか「うるさい、うるさい、うるさーいッ!」とか「ちょっと、2人とも落ち着いて」とか様々な声が飛び交う、最初の?5人が去った後の女子トイレの中を、まだギャラリーはどうなる事かと、固唾をのんで待っていたのです。それはそれで、暇というか物好きというか、見ている方待っている方も待っている方だと思いますが?
それに、いくら時間延長も手法の内とはいえ、一体この学校の登校時間は何分あるの!?と、思ってはいけないのでしょう……けどネ。

裁判所の重大判決じゃないんだから……そもそも、その大きな紙と書く物は何処から持って来たの?エッ、今日選択授業で「習字」があった!?本当ですかァ~。
という事でどうやら、ギャラリー達には何が何だか分からな事で、ヒロインと初めての「友達」2人の3人は、すっかり仲良し桟になったのでした!目出度し、目出度し……うんッ!?

やっと、教師が来たと思ったら、ヒロイン達の副担任でともかく、問題の無いところに問題を起こし、問題が有る時には更に問題を大きくする、明らかに教師の本分を間違えている、ある意味熱血教師。
せっかく喧嘩と聞いて駆け付けて来たのに、女子トイレの中では仲良し3人組が楽し気に雑談中!頭に来た教師は、「いいからその場で、3人殴り合え!」と喚き出す始末。もちろん、ここは笑うところ……この教師だって、今回の一連の騒動に関係がありますが、本人にはその自覚は全くなし!
それでも、一応教師らしく?「何も無いんだったら、サッサと散れ!ゴミのように散れ!!」と、これも教師の言葉としてはどうかと思いますが、結果としてギャラリーを追い払った事には、違い有りません。

という訳で、やっと主役?3人だけになった、女子トイレ前の廊下です。
先ほどまでの騒ぎは、何だったのか?何が原因で、何が問題だったのか?ギャラリーのほとんどは、何も分からないまま解散……まァ、学校では良くある事かも知れませんが、ここまで教師の出番が遅れるというのも、ちょっとねェ~。と、いう気はします。
それにしても、何て清々しい廊下でしょう!明るいし、清潔感に溢れているし、先ほどまでのクッキリと明と暗が描き分けられていた女子トイレとは、同じ無機質さでも気分が違います。まァ、初歩的すぎるほどの、対比効果ですね。よく、戦闘の決着が付くと、夜が明けるってパターンと同じでしょう。

ここからは、後日談です……って、30分1話の20分近くも、トイレ・バトルだッたんかいッ!?
まさに、時間伸縮のマジック!でもこれほど短時間で極端な例って、アニメの場合はスポーツ・格闘系位なものでしょう。余り学園ものでは、勝負事以外でこういう例は、無いと思います。
そして、いつしか霊感少女は「座敷童子(ざしきわらし)」に格上げ?されました。そして、また身長と頭身が縮んでいますが、周囲はもはや人の形をしていません!オイオイッ……。

すっかり仲良し3人組として、クラスにもやや異質な扱いながら、溶け込んで行くヒロイン。
今まで、一度も友達と一緒に(「友達」という者が、ほとんどいなかった為に?)ラーメンを食べた事が無いッ!と言うヒロインに驚きながらも、楽し気に一緒に教室を出る3人。その仲間に入ろうとして、立ち上がる双方片想い彼氏ですが……。

振り返った、ヒロインの抜群の笑顔(でも、絵としての手の込み具合は、トイレでヒロイン責めていた女の子の方に、力が入っていた様に思えるのは何故でしょう?)で、片想いの彼氏に「またネ」と挨拶します。
出遅れた彼氏、思わずヘタリ込む姿も可愛いのですが……。

今回の、もう一方の主役はこちら!ヒロイン、吊し上げ組ですが、さすがに風向きの変化には敏感です。
そして1番の、被害者?今回の事件の結果的な首謀者であり、自分の好きな男にヒロインの様な、怪し気な(この点、弁解の余地は無い思います)女に取られて堪るか!の想いが先走った結果、肝心の男の子に顔を覚えられ、本気で嫌われてしまった(のでしょう、たぶん)という、最悪のケース。
などと話していると、その背後に……ここでまた、手法的なお話ですが、アニメは基本的に「パン・フォーカス」と言って人が(CGを使うにしても)描く以上、隅々までピントのあった綺麗な絵を描く事が出来ます。CGアニメでは特に。
実写では、人間の目と同じく、レンズというか遠くを見るか近くを見るかによって、焦点深度つまりピントの合う範囲が変わって来ます。これも実写派から、「アニメは楽でいい」と言われる1つの理由ですが、手前も遠くも同時にピント・ピッタリの綺麗な画像を写す事は、容易ではなく下手をすると特撮(FSX)の分野に入り込みます。
その為に、逆にこのカットの様に、ワザと遠景の人物をぼかす為には、それなりの処理が必要です。このカットでわざわざそれをやっておいて、次のカットへ行く訳です。

こうしてみると、今回1番の被害者と言うのも、納得されるのではないでしょうか?
結局、彼女のした事は、彼女の想いとは正反対の結果しか、生まなかったのですから……。自業自得とはいえ、可愛そう。そうしんみりと、終わってくれないのですよネ、この番組!
まったく悪役の無念ささえも、小馬鹿にして笑いを取る。ある種本当に、陰険で卑劣な番組です。なぜなら……。

どうやら真の悪役、確信犯的知能犯で、本当のヒロインの敵役となるのは「本当にバカな娘、あんな騒ぎを起こせば、彼を怒らせるのは当然でしょう~!」と、下駄箱の裏で微笑みながら一部始終を聞いていた、この作品中最大最高に、美しく花を背負って(今まで花を背負って、登場した人物は、この作品にはいませんでした。自然に傍で咲いていた花びらが、舞っていた事はあっても……)さらにストップ・モーションで描かれるという、破格の扱い!!
お前か?お前が、大ボスか!?というところで、華麗に幕を閉じて今回は終了。でも、何ですかこのヒロインと最後に登場する美少女の扱いの違いは!?
という訳で、今回分かった事は、ヒロインの友達や仲間、せめて味方になる者はみな身長が低く、頭身が短くなるという原則がある!という事でした!!
(ホントかなァ~ッ!?)
お気が付かれたとは思いますが、今回はヒロイン中心であった事はもちろん!ですが、男子も画面に入っているカット以外は、排除しました。
特にヒロインの想われ人で、ヒロインの想い人……(人はそれを、両想いと言う)の彼氏は、常に清く正しく爽やか君という設定らしく、何ともっとも強力なヒロイン側でありながら、ギャグ顔がありません!その友人の男の子にすら、ノッペラ坊の様な凹凸の無い、見事なギャグ顔があるというのに!?
これはもしかすると、まだ完全に彼氏はヒロインと、同じ側には立っていない……という事の、象徴でしょうか?
それともただ単に、ヒロインの憧れの君をギャグ化する事は、作品世界上有り得無いッ!という構図なのでしょうか?
よく分かりませんが、とにかくこの『君に届け』第6話「友達」が、1種の密室劇として、見事に構成されていた事に感心すると共に、贔屓(ヒイキ)目抜きの声優・能登麻美子嬢の名演技に、拍手です。
それでは、ここまで見ていただいた方、どうもお疲れさまでした!
なおこの記事内容は、最初にもお断りした通り、前項の〈TVアニメ版『君に届け』の《声優・能登麻美子嬢》の存在に関して(リンク済み)。〉と対を成しておりますので、そちらも御笑覧いただければ、幸いです。
それでは、今回はこれで、失礼致します。
トラックバック 6
君に届け 第6話「友達」(空色きゃんでぃ 2009-12-02 01:27)
小学生爽子かわいい〜(*´ω`*) 貞子って呼ばれるようになったのは、詩乃ちゃんのせいだったんですね・・・(´∀`;) 霊感あるとかいう自分...
君に届け 第6話「友達」(のらりんクロッキー 2009-11-30 09:22)
誠実の勝利!! いやー、いい話だった。 爽子のあやねと千鶴への想いに泣けた。 爽ちゃんは最後まで事の真相をわかってなかったけど(^_^;) 3人が「だいすき」な親友になれてよかったよね。 …せっかくの感動シーンをぶちこわすピンが(汗) 女子トイレに平気で入ってくる
君に届け 第8話 「自主練」 (アニメ感想)(アニメ・コミックだーいすき♪ 2009-11-26 15:38)
アニメ 君に届け 第8話 「自主練」 君に届け Vol.1 [DVD](2009/12/23)能登麻美子浪川大輔商品詳細を見る 胡桃「そうかなぁ?風早が好きになったっ�...
君に届け episode.8「自主練」(MAGI☆の日記 2009-11-26 09:33)
君に届けの第8話を見ました。君に届けVol.1(初回仕様)(DVD)◆20%OFF!episode.8 自主練平野や遠藤とも知らない間に友達になっていて、千鶴やあやねから下の名前で呼ぶように言われた爽子は練習台に風早を勧められる。「ちょっと試しにアイツ、名前呼び捨てで呼んでみて...
君に届け 第08話「自主練」(*記憶のかけら 2009-11-25 22:55)
『サダコが笑うと福が来る』
君に届け 第08話 「自主練」(ゆる本 blog 2009-11-25 22:32)
千鶴とあやね、翔太と龍と土曜の楽しい一時を過ごして友情が深まったアニメ「君に届け」の第8話。 ネタ「写植記号BA-90」もどうぞ。 前回は...
この記事のトラックバックURL:
凌辱行為の名の下、あらゆる性愛表現が規制出来る事は、自明の理です。汗が唾液が体液が飛び散る、ドロドロ・ベタベタした表現はダメで、爽やかに心地良く何事もなかったかのような、表現のみが許されるとしたら、それらは作り手に「嘘を作れ!嫌ならその場面は作るな!!」と命じているのと同じです。
作り手の自由を縛る……これは、日本が世界に誇る文化と、一大輸出産業を死滅させる秒読みと、なるでしょう。











HINAKAです。
bapio様
ようこそ、お出で下さいました。
つまり、こういうレビュー記事になるので……と言うか、これレビューじゃなくて、解説で分析ですね。
取り敢えずは、こんな感じです。
また、是非お越し下さい。
by HINAKA (2009-11-25 20:13)
HINAKAです。
chokusin様
良く、起こし下さいました。
今回は、徹底的に画面の作り方に、拘りました。
いかがでしたか?
それでは、また。
by HINAKA (2009-11-25 20:20)
この度は拙ブログにコメントとTBを頂きありがとうございました。
少しづつ世界に認識されてきた日本のマンガ文化ですが、一般に「ドラゴンボール」や「ポケモン」にだけ人気集中しているような印象しかマスコミは報じていません。
ところが根強い人気があってカルチャーショックを与えているのは「不思議遊戯」とか「フルーツバスケット」であるとか、少女漫画の文化を背景にした作品が一方の雄として存在しているのです。
見落とされがちですが、日本の特徴はヒーロー物やバトル物で発揮されるのではなく、「君に届け」に代表されるラブコメの表現形式に顕著に見出されるからなんですね。
ここでHINAKAさんが熱く語っているように、人が人を好きになるという事がどういう事なのか、少女漫画は綿密に繊細にかつ的確に描写してくれるメディアなのです。
その表現をアニメが完全にフォローできるように成るまでには、未だ発展途上というのが現状ではないでしょうか。
作画、脚本、演者の三拍子がtyボに入らない限り、多くの少女漫画由来のアニメが愚作駄作の謗りを受けているのも事実なのですから。
「君に届け」が近年稀に見る名作というわけでもないのに、長年の少女漫画読み少女アニメウォッチャーを唸らせてくれのは、貞子の恩返しならぬ制作スタッフの努力の賜物だというのは確かな事ではと、このブログの分析からも感じられることではないでしょうか。
以上、長々と勝手な意見を述べさせてもらいました、暇を見つけてはお邪魔したいと思いますので、どうかこれからも宜しくお願いできたら幸せに思います。
by 維摩(yuima) (2009-11-29 12:10)
HINAKAです。
アロンダイト様
ようこそ、お出で下さいました。
まァ、こういう感じの内容が多いので、それで宜しければ今後とも、是非お訪ね下さい。
それでは、またのお出でを、お待ちしております。
by HINAKA (2009-11-30 01:44)
HINAKAです・
yuima様
やはりこういう作品には、得手不得手がいるようで、アニメが原作をより深める事もあれば、仰るように貶めてしまう事も、ままあります。
この件での先駆的、そして今でも他の追従を許さないのが、最初のTVシリーズの不出来を、見事に80分の劇場版でリベンジした出崎統監督の「エースをねらえ!」があります。そして、言わばその集大成とも言うべきTVアニメ・シリーズ「おにいさまへ・・・」が、同じ出崎監督によって、NHKから誕生しました(「おにいさまへ」アニメ版に関しては、拙ブログに記事があります)。
しかしこれほど、一種の大作あるいは芸術作品的完成度のアニメは、そうそうある訳も無くて、仰る通り少女マンガのアニメ化の難しさを、物語っています。
しかし逆に、上手く時代やスッタフに恵まれると、「キャンディ・キャンディ」のように、社会現象になるほどのヒット作にもなります。余りにも男性ファンが注目したものですから勘違いされていますが、「セーラームーン」もレッキとした少女マンガです。しかもそのTVアニメは、後半こそオタクのシンボルのように扱われましたが、初期の頃はお母さんと娘が一緒になって、「月に代わってお仕置きよ!」と言いながら、視聴していた事は有名な話しです。
残念ながら、社会常識の違いから一般放送が、欧米では不可能だそうですが、「カードキャプター・サクラ」も少女マンガのアニメ化で、革新的だったのはヒロインのコスチュームが、1回毎に代わる!という、前代未聞の離れ業をやり通した事です。
ただ、物語の中でそれを可能にした、お金持ちのヒロインのお友達の撮影行為が、ストーカー行為と認識されたため、彼女の出番を全てカットしたものしか、欧米では一般公開されていないそうです。
とにかく、情緒面での少女マンガ的な展開は、他のアニメにも少なからず影響を与え続けていると、断言できます。
以前から言われていますが、内容の濃さと密度の高さでは、少年マンガよりも少女マンガの方が、断然勝っている事は、今も変わっていないと思います。
同時に、日本と違って他国では少女マンガ・少年マンガ、そして男性向け・女性向け大人マンガの区別なく、「マンガ」と認識されているようです。実はその方が、今後のマンガやアニメの発展には、向いている気がするのですが、一度決めた枠組みを壊すのが嫌いな、保守的な日本の出版界が(出版界に限りませんが)今度どうするのか?過去の遺産を喰い潰す事に専念するのか?
あるいは、敢えて冒険をして世界に乗り出すのか、ある種の正念場ではないでしょうか!?
それでは、こちらこそ今後とも、宜しくお願い致します。
by HINAKA (2009-11-30 03:54)